活性酸素と健康の話

人類の永遠の夢ともいえる「不老長寿」。
近年、日本人の平均寿命は大きく伸び、今や世界有数の長寿国となりました。
とはいえ、「不老」はいまだ実現されていない夢。長く生きることができても、加齢とともに体の機能は衰え、健康を保つことは容易ではありません。
現代社会では医療の進歩により、かつては治療が難しかった病気も克服されつつありますが、一方で生活習慣病と呼ばれる慢性疾患が増加しています。高血圧や糖尿病、動脈硬化、脂質異常症、さらにはがんや肝疾患など、多くの方が長い期間、こうした病気と向き合っています。
生活習慣病は以前「成人病」と呼ばれていました。その名の通り、加齢とともに増える病気であり、日頃の食生活や運動習慣、喫煙や飲酒、ストレスなどの生活習慣が深く関係しているといわれています。
厚生労働省では、こうした病気の予防を呼びかけ、健康づくりの意識向上を図ってきましたが、依然として生活習慣病に悩む方は多いのが現状です。
では、なぜ生活習慣が病気につながるのでしょうか?
その鍵を握る要素の一つとして、近年「活性酸素」が注目されています。
活性酸素は、私たちが呼吸をする過程で自然に体内に生じる物質であり、免疫機能などにも重要な役割を果たしています。
しかし過度なストレスや不規則な生活、紫外線、喫煙、過度な飲酒などによって活性酸素が過剰に発生すると、体内の細胞や血管にダメージを与えることがあると考えられています。その結果、加齢の進行や生活習慣病のリスク増加につながる可能性が指摘されています。
最近では、活性酸素と老化・健康の関係についての研究が進み、抗酸化作用を持つ成分や食習慣への関心が高まっています。
健康的な毎日のためには、バランスの良い食事や適度な運動、十分な休養、ストレスケアを意識することが大切です。
皆さまも、ご自身の生活習慣を見直すきっかけとして、日々の小さな習慣から取り入れてみてはいかがでしょうか?